音信不通の彼。まだ私のこと好き?
秋のはじめ、両思いの人がいた。
「好き」って言葉はないけど、
手を繋いでくれた。
一緒に鍋パーティーしようって約束したし、
別れの言葉を聞いていない。
今も一応、両思い。
「今日も楽しかったね♪ 次はいつ会えるかな?」
『ごめん。仕事が忙しくて時間取れそうにない。本当にごめん。』
「そっか…お疲れ様!仕事が落ち着いたら、また会おうね♪」
それが最後。
既読はついてる。
仕事が忙しいみたいだし、
落ち着いたら連絡くれるよね…?
-1週間後-
「お疲れ様!クリスマスも忙しいのかな?プレゼント買ったんだけど送ってもいい?」
『ごめん。しばらく仕事で出てるから受け取れない。本当ごめん。』
「そっかー、ごめんね。忙しいのに返事くれてありがとう!」
-2週間後-
「(元気かな?忙しさで体調崩してないといいけど…あけおめメールだけ送ろう)」
少し期待した。
結果、3日後に既読になった。
返信はない。
それからも返信が来ることはなかった。
週に1度、メッセージを送るようになった。
既読はつくものの返信はなかった。
そんな時、彼のSNSが更新されていることを知った。
時間に余裕がないほど忙しそうではなかった。
「好きです。手を繋いでくれて嬉しかったし、毎回楽しかったです。またデートしたいです。もう会うことがないのなら返信はいりません。」
彼からの返事はなかった。
SNSはいつものように更新されていた。
渡せなかったのに大事に取っておいたプレゼントをゴミ箱へ入れた。
相談にのってくれていた友人に報告した。
頭ではわかっていたんだろう。
不思議と涙はすぐに止まった。
「付き合う前に手は繋がないよ、普通は。」
恋人ができて、今はとても幸せ。
価値観はそれぞれ違うだろうから仕方ないけれど、音信不通になった彼のことは理解できないまま。
-手を繋いできたのに?
-はっきり言えばいいのに。
でもそれは彼の自由。
彼と合わなかっただけ。
「苦しい恋はやめなさい。」
相談したときに友人が言った言葉をやっと理解できた。
今は、こんなに楽しくて幸せだと感じる。
音信不通の彼よ、
まだ私のこと・・・
私は、好きだったよ。
ありがとう。
さようなら。
物語をつづってみました。
もう可能性はないことに冷静になれば気付くのに本人は気付けないんですよね、期待してしまって。
もし、音信不通で辛い思いをしている方がいるならやれるだけのことをしちゃいましょう?
自分自身が後悔しないために。